3行まとめ
- 9/15で株式会社MonotaROを退職し、9/16に株式会社10Xに入社しました
- アナリティクスエンジニアとして、相変らずデータマネジメントやデータエンジニアリングを中心に活動してます
- 引き続き京都で働いてますし、変わらずオンラインのコミュニティ活動もやっていく予定です
MonotaROはどうだったの?
自分のキャリアの中でデータエンジニアとしてMonotaROで働けたのは本当によい経験でした。MonotaROに入る前もデータエンジニアの仕事はしていたものの、社内でデータエンジニア専門として働く人は自分だけ*1だったため、踏み込んだ議論ができる機会はそれほどありませんでした。そのため「きっとこれは筋悪くないやり方のはずなんだけど、イマイチ自信が持てないなぁ...」と感じることは少なくありませんでした。
MonotaROに入社してから所属していたデータ基盤グループは人数こそ3人*2でしたが、データマネジメントやデータガバナンスに熱い思いを持っているメンバーが揃っており、かつバックグラウンドも割と違うということもあり、自分が考えたことを多様な方向からがっつり議論できる時間が本当に楽しかったです。データマネジメントを自分のキャリアの中心に置いて仕事をしたいという方にはオススメできるポジションだと今でも思います。
モノタロウでやっていたデータマネジメント関連の仕事は、以下を見てもらうといいかなと思います。
また、配属されたタイミングとグループの発足が同時期ということもあり、チームビルディングや採用活動に取り組めたのもよい経験でした。MonotaROに入る前はマネージャーに完全にお任せしているところがあったし、この辺をやり始めてから自分の仕事を自分で定義する感がすごく持てて、仕事も楽しくできていたなという手応えがありました。
では「なぜ退職したか」ですが、一言でいうと全社レベルでの働き方のrequirementsが変化し、それが自身のポリシーと折り合いがつかなかったため、です。働き方やコミュニケーションの方法について、明確な正解があるわけではないですし、コロナ禍で一層難しくなったのも確かだと思います。会社にとって「これがきっとうまくいくであろうと意思決定した働き方」と「自分の働き方のポリシー」のどちらがいい/悪いなんて分からないですし、それが個人に合うか合わないかということかなと思っています*3。
10Xはどうなの?
入ってまだ一ヶ月も経っていないので、10%も理解できていないであろうという前提を置きつつ、今の所感を書いていきます。
入社のきっかけ
最初のきっかけは約2年前にCEOの矢本さんから声をかけてもらったことでした。その当時は転職する気なんて全然なかったですし、そんな会社もあるんだなぁのkeep in touchで終わっていました。その後、働き方についてのrequirementsの変化があった頃にdbt-tokyoなどのコミュニティイベントを積極的にやっている瀧本さんが10Xだったなというのを思い出し、カジュアル面談を依頼させてもらって、というのが一番の直接的な繋りでした。dbtを中心としたエンジニアリングの側面については勉強会の発表などを聞いていたので(いい意味で)概ねギャップはなかったですが、その後bizdevの赤木さんとカジュアル面談させてもらい「これは思ってたより事業や解いてるイシューが面白そうだし、入るタイミングとしては今がベストなのでは?!」と思って選考のプロセスに進みました。
選考は事前の準備がそれなりに大変ではあったものの、10Xを含め3社からオファーがありました(どれもデータマネジメントに特化した職種)。その中で10Xを選んだ理由は大きくは以下の2つだと思います。
- 1: オファーがあった3社の中で一番会社の規模が小さく、今後もさらに会社の事業や文化の変化がありそうだから
- これまで所属した会社の中で一番小さかった会社ははてなですが、自分が入社したのは上場後だったため、上場の前後で会社がどう変わったかを正確に知ることはできていません
- 会社が大きくなっていく中で楽しいことや難しいことや難しいことや難しいことがあると思いますが、色々経験できたほうが人生面白いっしょ!という気持ちで一番earlyなフェイズの会社を選びました
- もちろん、会社が小さすぎるフェイズでは自分のように専門系の職種だとなかなか難しい側面もありますが、専門系の職種の価値が生きてき出すフェイズの中でも最小に近い、というのが正確な表現かもしれません
- 2: データマネジメントについて本当に必要としている会社だ、というのがぐいぐい伝わってきたから
- オファーをもらった3社はどこもデータマネジメントを必要としている会社なので、甲乙つかがたかったです…
- その中でも、10Xからはオファーレターと一緒に寄せ書き*4をいただいたのは大きかったなと思います
- データエンジニアはもちろんコーポレートやLegal、セキュリティの方からも是非きて欲しいというメッセージが書かれていて、他職種とうまく連携していく必要があるデータマネジメントの職種としてはそれがとても嬉しかったし、ここならうまくやっていけそうと思った
- オファー面談も自分が住んでいる京都までわざわざ来ていただいて、本当に必要とされているんだなと感じた
- 入社前も入社後もメンターをやってもらっている谷口さんとはデータマネジメントやデータサイエンスの話を延々とできて、入社したら楽しく仕事できそう感がより持てた
- 30分の枠のつもりが楽しく話していたら90分話してたわ...みたいなことが度々あった
入社後の印象
入社前からゼロトピや10X.fmを聞きまくっていたので、入社の前後で印象が変わったかというとそんなことはなく、PodcastやBlogで発信されているままの姿だなぁというのが現時点での印象です。
ベンチャー企業というと、資金がショートしないように必死に残業して...というようなイメージがありました。そのイメージを短距離走だとすると、10Xはむしろマラソンに近くて、長くサステナブルに働くためにということがslackのやり取りの至るところから感じられます。目先のちょっとした成長を求めるのであれば「少しの期間無理して」という働き方でも何とかなる*5こともありますが、10Xはその逆で30年、50年と長く・太く続いていくような生活基盤やプラットフォームを目指しています。
こうした働き方ができるというのは個人としてもありがたいですし、データマネジメントのような「すぐには成果は出ない」「そもそも直接的には利益を生まない」ような職種の自分にとっても働きやすいなと思います。変なプレッシャーがあると「AsIsからのちょっと改善で本質は変わってない...」となりがちですが「10xしていくためにはToBeとしてはこういう姿になっていたくて(Think 10x)」という議論がちゃんとできるし、周りからも求められるのは基盤整備やデータガバナンスを設計構築していく上でもやりやすいです。また、データマネジメントは開発やアナリストだけでなく法務 / コーポレート / bizdevなど様々な人を巻き込んでいく必要がありますが、そういった周りを巻き込んで大きな成果を目指す姿(Take Ownership)や個人の成果ではなくチームの成果に集中してやっていこう(As One Team)ということを10X VALUES
として定義しています。定義するだけでなく「他の人のこういう活動が10Xだった!」という様子がUnipos on slackで日々流れてきて「おっ、この行動すごくいいな。自分もちょっと真似してみよう」といった形でVALUESがどういった形で体現 / 推奨されているかが見えるというのも気に入ってます。あと、褒められると伸びるタイプなので褒められると純粋にうれしいw。
データマネジメントどうなの?
データマネジメントの専任で入るのは私が一人目で、やらないといけないことは大量あるし、成熟度も高めていく必要がある段階、というのが現状です。前職のMonotaROは日本のECの中でもかなりゴリゴリにデータを使っている企業でしたが、それゆえに課題になっているポイントもありました。そういった少し先を行っていた企業でどういった点が課題になっていてそれを解決するために何をやっていたかある程度把握していた自分が、まだまだこれからやっていく必要がある10Xの比較的早い段階からデータマネジメントやデータガバナンスの設計から着手できる、というのは会社にとっても自分にとってもいいタイミングだと思います。当然、一筋縄ではいかないことも多いと思いますが、何とか工夫して出てきた知見などはdatatech-jpなどのコミュニティでも引き続き発信していきたいなと思います。コロナは少し落ち着きつつありますが、東京でなくともこういった情報に触れられる世界を目指していきたいです。
また、これまでのキャリアで研究者やデータサイエンスもやっていた経験も生かして、顧客体験をよくしていくMLなどのモデルの開発や施策の効果検証を支える基盤作りも同僚と協力しながらやっていきます。現時点で書けることはまだあまりないですが、こちらも色々発信していくつもりです。以前、自分のデータに対するスタンスを書きましたが、職場は変わったものの大枠はほとんど変わっていません。
そんなわけで、事業のFlywheelを回していくためのデータ基盤やデータガバナンスの体制を設計 / 構築して、生活の基盤になるサービスを支えていく仕事はやりがいしかないと思っているので、ご興味ある方はご応募やDMなどでカジュアル面談のご連絡をお待ちしております。