Twitterでは先に言っていましたが、現職のはてなを3月末で退職します。3/19が最終出社日でした。はてなでの思い出はこちらに書きました。
そのため、転職活動をしたわけですが、コロナ禍での転職活動は平常時と異なる部分も結構ありました。また、データエンジニアとしての転職は初めての経験でした。誰かの参考になるかもしれないので、私が考えたことや感じたことをメモ書きとして残しておきます。
在宅勤務と就業可能な地域
- カジュアル面談させてもらった企業さんは、ほぼ在宅勤務に移行済みだった
- 隔週や月一で物理出社という会社も半々くらい?
- 緊急自体宣言が出ていない時期(夏〜秋)にカジュアル面談させてもらったので、今は状況が違うかも
- カジュアル面談、採用面談もzoomやGoogle Meetで全て完結
- 複数社に話を聞きに行ったので、物理移動せずに話を聞けたのは助かった
- 隔週や月一で物理出社という会社も半々くらい?
- 一方で、就業可能な地域は限定(特に関東)されているケースがまだまだ多かった(体感8割くらい)
- 現職ではほぼ物理的に顔を合わせずに仕事をもう一年以上普通に回しているため、地域が限定されているのは「うーむ、まだまだやっぱりそうなのか」と思うことは多かった
- もちろん顔合わせたほうがコミュニケーション取りやすいのも理解はするのだけれど、今後の働き方を考えると「全国どこからでも在宅勤務できます」という会社さんを個人的には応援したくなる気持ちはある
- 具体的にはヌーラボさんやZOZOテクノロジーズさん*1がこうした制度を開始されており、かなり好印象だった
Web上でのアウトプット
- 初めての転職時(前回)は何も分からなかったので、エージェント経由で色んな会社さんを探してもらった
- ピンとくるところがはてなだけだったので*2、カジュアル面談などを受けたのもはてなだけ
- せっかくの機会なので、面倒くさがらずもう少し受けて情報収集しておけばよかったな...
- 今回は二度目の転職活動で、前回よりは多少勝手が分かる
- FindyやWantedlyに登録。声をかけてもらったり、「話を聞きに行きたい」を押したり
- 弱小エンジニアなので、声かからなかったり無視されるんじゃないかと思ったけど、案外そんなこともなかった
- 最初はデータエンジニアではなく、データサイエンティストとして声をかけてもらっていた
- TwitterのDMで個別に突撃させてもらったりもしていた。ありがとうございました
- 話を聞きに行かせてもらった企業はほぼ以下のような形
- 自分が普段業務の情報(データエンジニアリング / 機械学習)を調べているときに自然と検索に引っかかる企業
- 外部の勉強会で定常的に発表している企業
- 外部発表の資料がslideshareやspeakerdeckにあったり、個人ブログで発表内容について書かれているとより興味を持ったりイメージを持ちやすかった
- 会社のdeveloper blogでこういったアウトプットが日常的に出ていると、技術の組織がちゃんとしているんだなという安心感はかなりあった
- 自分もたまに書いたりしてたけど、Hatena Developer Blogはめっちゃすごいんだなというのを再認識した
- Google Cloud NextやAWSサミットなど大きめのカンファレンスで発表されている企業
- github上でのOSSなどで頻繁に名前を目に企業
- 言語処理学会など学会のスポンサーをされていて、話を聞かせてもらった(立ち話程度でも)ことがある企業
- 逆にいうと、↑のようなものがなかった企業はほぼ選択肢に上がってこなかった。「Web上でのアウトプットをしていないと存在していないのと同じ」というのは言い過ぎかもしれないが、肌感としてはそう
- 受ける側も同様のことが言えるので、日々継続的にアウトプットはしていきたい
- もちろん、転職のためではなくて、アウトプットするとより良質なインプットがより入ってくるからなんだけど...
- 受ける側も同様のことが言えるので、日々継続的にアウトプットはしていきたい
- 在宅勤務が中心になっていくと思うので、物理的に会社に行かないと享受できないような福利厚生は以前ほど価値を持たなくなっているなと再確認した
- その企業で働く上でのメリットをどこに感じるかは前より大分変わってきている
データエンジニアという職種の多様性
複数社でカジュアル面談(7~8社)をさせてもらいましたが、データエンジニアの仕事内容は会社毎にかなり異なりました。
- 「データ基盤整備もデータ分析もとにかく何でもやるけど、中心はデータエンジニアリングです」
- 「データエンジニアリングもやっているけど、マイクロサービスのAPI書いたり、SRE的な活動(MLOpsを含む)もやってます」
- 「がっつりデータエンジニアリングをやっていて、データ分析などは別職種の方がやっています」
- 「データエンジニアリングを中心にやっているけど、データだけでは難しいところもあるので、最近はUXリサーチなどもやっています」
自分の仕事の領域はここまで!と決めるよりは周辺領域を含めて考えたい人間なので、データアナリスト / プロダクトオーナー / マーケティング / データサイエンティスト / 開発エンジニア / SREなど、周辺の職種の方とどういう仕事の仕方をされているかを中心に話を聞かせてもらっていました。
転職にあたって重視したこと
データエンジニアとしての転職を希望していたため、特に以下のことを重視しました。
- データ活用がトップダウンで推進されているか
- データ活用は全社的な活動になるため、トップの理解がないとやりにくい
- ボトムアップな活動は自分は得意なので、何とかできる...はず
- データ活用が価値に繋がるか、顧客体験の改善に繋がるか
- データ活用しても、直接価値に繋がりにくい分野 / 業界はあると思います(いい悪いではなく)
- データ活用がストレートに価値提供に繋がる、と自分が信じることができるか
- 自分の仕事が価値を提供できているのか、疑心暗鬼になりながら仕事するのは精神的に厳しい
- サービスドメインに興味を持てるか
- ユーザーのペインをどれだけ自分事に思えるかは、サービスドメインにどれだけ興味を持てるかに大きく依存していると思う
- 自分事に思えたほうが成果も出しやすいし、楽しい
魅力に感じた点
カジュアル面談や面接を通じて、次の転職先は以下の点を特に魅力に感じました。
- 自社の強みはデータにあると(経営層含めて)認識している
- 中長期的、継続的にデータ基盤への投資を行なっている
- データ基盤を必要としているユーザーが社内にたくさんいる
- 企画 / マーケティング / 機械学習への応用などなど
- エンジニア職でない方もSQLを普通に書く
- ユーザーもどんどん増えていて、データガバナンスの必要性も日々増している
- 企画 / マーケティング / 機械学習への応用などなど
- データ活用やデータ基盤の今後について、明確なビジョンを持っている
最終面接でCTOの方から、これまでどういったデータ活用が社内で行なわれてきたか、活用が高まってくる中でどういう課題が起きてきているか、それに対して今後どうしていきたいかをめちゃくちゃ熱く(!)語られました。自分が今後やっていきたいことマッチしているし、貢献できる部分も大きそうだなと思い、その企業を選ばさせてもらいました(どこかは入社後に書きます)。
当然、不安もある
- 転職すると人間関係もリセットされてしまうが、引き続きコロナ禍ではあるので新しい会社でちゃんとオンボーディングできるかはそれなりに不安はある
- コミュニケーション能力は低い自覚から特にね...
- ドメイン知識もリセットされてしまうので、戦力になるまでどれくらい時間かかるか
- データエンジニアリングの知識も大事だけど、ドメイン知識はもっと大事
- こちらはそれほどコロナは関係ない不安
- キャッチアップ力を含めて、自力が問われるところなので頑張っていきたいね
「全国どこからでも在宅勤務できる会社さんを個人的には応援したい」と書いたことと矛盾しているのは自覚しているけど、頑張っていこうなという気持ちです。
エントリ書きながら思うけど、就業可能な地域が関東などに限定されていない企業は個人的に応援したい(ZOZOさんとかヌーラボさんとか)一方で、在宅勤務が多い環境下でちゃんとオンボードできるかな...とかの不安はあるわけで、まあまあ矛盾してる自覚がある
— Yasuhisa Yoshida (@syou6162) February 24, 2021
10年スパンとかで考えると、どこからでも働ける世の中になる流れ(そうなって欲しい)だとは思うから、自分がオンボードする側でもされる側でも工夫しながらなんとかやっていく方向で頑張りたいな。challenges to change的な
— Yasuhisa Yoshida (@syou6162) February 24, 2021