一気読み

ドライバの設定はたぶん俺が一人でやってるより明日聞いたほうが速いだろうということで今日はやめ。ということでウェブ人間論 (新潮新書)を一気読み。

テクノロジーの世界で生きてる梅田さんと文学の世界で生きてる平野さんの対談。ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)は今年読んだなかでももっとも刺激に溢れていたが、その分読んだ後興奮してつっ走ってしまった感が強い*1。それと比較するとだいぶ冷静な視点で書かれていると思う。

内容はビジネスのこととかに関することが中心ではなく、ウェブという新しい世界ができたことで人間のコミュニケーションの仕方や生きかたのこれからの方向性がどうなっていくかということが中心。哲学的なことも結構触れられていて、その辺でもウェブ進化論とは違う趣。

その辺とはあんまり関係ないんだけど、「なるほど」と思ったのは、

たとえば「膨大=ゼロ」と考えてみることから出発します。全部オープンになっていると、逆に誰も全部は読まないんだと。つまり、ある事柄について情報がオープンになっていて、それを全部読めるとなったら、十万件、百万件の情報全部を読む人はいないですよね。だからそのなかに紛れてしまえば消えてしまうと考えるんですよ。

インターネットの特性を利用して逆に身を守る方法。自分から情報を出していかないと、誤解された自分が増幅されることもありうるということ。

また、ブログが自分の分身だということについても再認識した。ブログに自分が普段考えてることややってることを書く*2ことで、リアルの自分だけでは得られない、もしくは獲得するまでにもっと時間が必要だった情報にアクセスできるようになった*3。六次のつながり的なところで情報を得たり、刺激を受けることも多いしね。おいらが大学に入って、特に二年になってくらいから、つっ走れている要因はこれによるところが大きい。

本のこれからについて語られている部分も興味深かった。「読める、読めない」で線引きするのではなく、パッケージ性で線を引くというのはなるほどでした。大学に入ってから始めてパソコンという強力な武器を得たのだが、使い込んだところで本や紙の価値は衰えていない。むしろ、高校までより増加しているように感じるし*4

と、あんまり書き過ぎるのもあれなので読んでみるといいかと思います。これからウェブがどんな方向に向いていくのかは分からないけど、変革期にあるのは確か。そんな中で自分はどんなスタンスでこれから生きていくのか考える時間を取ってみるのも悪くないかと思います。

*1:2学期の経営工学基礎演習の付近を参照。

*2:というよりたれ流すに近いかもしれないw

*3:使い方がまだまだ下手ではありますが、以前よりはだいぶね。

*4:実際にそのパワーを求めて高校より本を読む時間が増えた。