MackerelチームのCustomer Reliability Engineerになりました

2020/02からMackerelチームのCRE (Customer Reliability Engineer) になりました。もうちょっと早くエントリを書く予定でしたが、職種が変わった & 期初であれこれイベントが多いということで遅くなってしまった...。

CREになろうと思ったきっかけ

一番大きいきっかけはid:missasanと前期一緒に働けたことだろうなぁと思います。id:missasanはCREであり、現在はCREチームのマネージャーをされています。私がアプリケーションエンジニアとして働いていたとき、id:missasanを含むCREとももちろん一緒に仕事をしていたわけ*1ですが、大きくタスクフォースを一緒に組んで仕事をするといったことはあまりありませんでした。そんな中、今年の夏にid:missasanが通称赤本の読書会をチーム内で始めたので、私もほぼ毎回参加しました。

カスタマーサクセスという考え方は、今後のMackerelチームに大事になってくるというのが伝わってくると同時に、CREが今後目指していきたい世界観が伝わってきました。また、チーム内のデータの蓄積 / 整備に力を入れることで、カスタマーサクセスをもっと強く進められそうと思いました。個人的にもデータを蓄積 / 整備していく仕事に興味が出てきており、CREのカスタマーサクセスを下支えするデータ整備人として、前期はid:missasanと一緒に仕事をさせてもらったのでした。

ちなみにデータ整備人をする以前は、Mackerelのロール内異常検知という教師なし学習を使った機械学習機能の開発を行なっていました。データの活用の仕事ですね。

データエンジニアの帽子を被りながら、アプリケーションエンジニアを今後も続けることも可能だったとは思いますが

  • 自分自身もカスタマーサクセスに取り組みたいと思った
  • データ基盤の利用者にもなることによって、より使いやすいデータ基盤を提供できると思った

ということもあり、自分自身もCREになるという選択をしました。アプリケーションエンジニアを離れ、プロダクトのコードを書かなくなるということで不安が全くないわけではないです。しかし、コードを書く以外にもサービスに貢献する方法は様々あるというのをこれまでのCREの働き方を見て感じていましたし、データ基盤やデータ分析をスケールさせるために普通にコードも書くので、あまり不安は感じていないです。不安というより、やっていくぞ、うおお!!!という気持ちが圧倒的に強い。

はてなのCREはいくつか軸がありますが、同僚のid:a-knowさんがエントリにまとめてくれているので、興味ある方は是非見てみてください。

今後やっていきたいこと

結論を先に言うと、データを武器にカスタマーサクセス / プロダクトサクセスを推し進めて行きたいと思っています。

Mackerelは「mackerel-agentをインストールしてもらったら、それで完了!」というプロダクトではなく、カスタマー自身が

  • サービスロールを通じて、自分のサービスの構成を設定する
  • サービスが高負荷や異常な状態であることに気付けるように、監視ルールや通知チャンネルの設定をする
  • ダッシュボードでサービスの状態を可視化する
  • ...

といったことをしてもらうことで、より価値を発揮し、カスタマー自身の成功に近づいてもらう性質のプロダクトです。買い切りのモデルではなく、カスタマーがMackerelに価値を感じてもらい、継続的に利用してもらうことが重要なリテンションモデルとなります。

リテンションモデルでは、カスタマー一人ひとりが現在どういった状態(例: 躓きがあって、プロダクトをうまく利用してもらえていない)にあるのかを深く知ることが重要になってきます。ありがたいことにMackerelのカスタマーの数は増えてきていますが、それに伴なってカスタマー一人ひとりのことを知ることは以前より難しくなってきます。利用してくれているカスタマーの数が増加しても、カスタマー一人ひとりに寄り添いカスタマーにとっての成功を支える、というCREの仕事をスケールさせるための手段の一つがデータだと思います。

データをうまく活用することで

  • カスタマーの状態をより正確に把握して、素早くカスタマーの成功に結び付けてもらう
  • プロダクトを改善し、より使いやすいものにする
  • カスタマーから連絡を受けて対応する(reactive)だけではなく、予測的(predictive)にアクションを取ることで、より適切なタイミングで働きかける

ことができるようになってくると思います。そして、データの分析やデータからの予測は自分が得意としている分野です。

研究者からWebアプリケーションエンジニア、WebアプリケーションエンジニアからCREと職種は変わりましたが、業界的には同じようなところにいるので、勉強会等で見かけたら是非声をかけてください。

*1:テクニカルサポート関連の質問や最近のリリース項目の技術的詳細などについての質問を受けたり