確率過程の忘れっぷりにわろた。確率過程の基礎を参考にしつつ書いている。式番号、ページなどは全てこれのやつです。
吸収状態
チャップマンーコルモゴルフ方程式
45pの(2.2)。n期でiにいて、n+m期でj移っているような推移確率行列のこと。
44pからの簡単な例からの流れで行くと分かりやすい。
再帰的、非再帰的
状態yに初めて戻ってくる時刻をと置いて、yから出発して初めてyに戻る時刻が有限である確率をと定義する。
この時、であれば、yに戻ってくる確率はなので、状態yに無限回戻ってくる。こういう状態の時、yは再帰的と呼ばれる。逆にの時はの時となるので、yに戻ってこなくなる。こういう状態を非再帰的と呼ぶ。
既約
ある集合Aから外に矢印が出ていないとき、すなわちかつならばを満たすとき、集合Aは閉じている、という。56pの図が分かりやすい。
コミュニケートする
状態xから出発し、状態yに到達する確率が正、すなわちであるとき、xはyにコミュニケートするという。
既約についてもうちょっと粗い既約という概念がある。集合Bが全ての元に対して、iからjへコミュニケートするとき、集合Bを既約であるという。
これから定理(3.4)が導出される。
集合Cが有限で、既約かつ閉じた集合であれば、集合Cのすべての状態は再帰的である。
定常分布
定常分布とはかつを満たす方程式の解のことである。
周期
収束定理
pが既約かつ非周期的で定常分布をもつとする。このとき、でが成りたつ。
定常分布の存在と一意性
まず一意性から。系(4.6)より
pが既約ならば、定常分布は一意的である。すなわち、定常分布は2つ以上存在しないか、あるいは定常分布が存在しない。