レバレッジ人脈術

本田さんのレバレッジシリーズ。要約してしまえば「肝心なのは、誰を知っているかではなく、誰に知られているか」。相手に何か求めるのではなく、自分は何でコントリビュートできるか。うまくできるか分らないけど、開発合宿にも生かしていけたら、と思う。

以下、レバレッジメモ。
肝心なのは、誰を知っているかではなく、誰に知られているかです。1度会ったきりで縁が薄くなったり、単に名刺を持っているだけの関係は「人脈」とは呼べません。

人脈というと「自分の役にたってくれる人」という認識をしているビジネスマンが大多数だと思いますが、そんな考えでは長続きしません。いつも頼みごとだけするのでは、じきに相手にされなくなります。「いかに相手の役に立つか」に思を至さなければ、人脈は築けない。「頼むより頼まれる人物になる」。人脈づくりは、ここから始めよう。

私の考える人脈とは、情報を交換したり、人を紹介したり、刺激しあったりして、一緒に成長していけるようなマインドの高い仲間のことです。

「人間関係の能力を持つことによって、よい人間関係がもてるわけではない。自らの仕事や他との関係において、貢献を重視することによって、よい人間関係がもてる。こうして人間関係が生産的になる。生産的であることが、よい人間関係の唯一の定義である。」ドラッカー

「成功に秘訣というものがあるとするならば、それは他人の立場を理解し、自分の立場と同時に、他人の立場からも物事を見ることができる能力である」ヘンリーフォード

ギブよりも私がもっとも大事にしているのはコントリビューションです。人に会うときは、まず「この人に対して自分はどんな貢献ができるか」を考える。

基本的に人脈とは自分の大きな目標に沿って、ゆっくりとつくられていくものなのです。

いざ必要になってから急に人脈を作ろうと思っても、もう遅いのです。自分が何をしたいのかを明確にし、人とのつながりを大事にし、マインドの高い人とのつながりをつくっていくというスタンスでいいのです。

人に頼ったりお願いしたりするのではなく、あくまでもコントリビューションで関係を深めながらお互いに切磋琢磨し、関かわった全員が相乗効果を得ていこうとする精神です。

一方的に誰かをリスペクトするのではなく、お互いにそういう部分を持ち会うのがポイントです。

  • 相手の3つの価値
    • 相手の時間価値
    • 相手の情報価値
    • 相手の人脈価値

相手はそれぞれに限られた時間を過ごし、努力の上で貴重な情報や人脈を構築しています。これら貴重な財産を絶対的に尊重する必要があります。

  • 人脈づくりの6つのタブー
    • 名前も言わずにお願いする
    • 相手の都合を考えないアプローチやコンタクトをする
    • 自分の話しかしない
    • 意味のない紹介をする
    • 「お願い」ばかりする
    • 「メンター」になることを依頼する

重要なのは「紹介してください」と人に頼むのではなく、まず「紹介してあげたい」と思われるような関係を作ることです。あるいは自分のプロフィールなりアイデアなり企画なりをまとめるほうが先です。

  • コントリビューション4つのレベルを理解する
    • 情報
      • 広い一般に出ている有益な情報を提供すること。雑誌の切り抜き、新聞記事など、メディア系の情報提供など
    • プレゼント
      • たとえば、相手に合いそうな本を見つけたのでプレゼントする、といったレベル
    • ノウハウ、アドバイス
      • 特定の相手に何か聞かれて、具体的なノウハウ、アドバイスを教えてあげるのがこのレベル
    • コネクト
      • 相手の役に立つメディア、クライアント、パートナーになる人など紹介するというレベル

たとえば、どんな仕事をしているのか、今までどんな実績を残してきたのか、目下の課題は何か、どんな分野に強いのか、どんな資格を持っているか、などが代表的なコンテンツになりと思います。また、仕事の話だけではなく、趣味や個人的に挑戦していることなども書き加えておくことです。それによって親しみやすさが出るし、印象にも残りやすくなります。共通の話題につながる可能性も広がります。

人脈をつくる第一段階は、会いたいと思う人にアプローチすることです。すでに地位や実績のある人ならともかく、無名な人に会ったとき、その人の能力を簡単に見きわめることなどできません。しかし、自分と波長が合う、自分とマインドが似ている、モチベーションの高さが同じ、自分がやりたいと思っていることが通じあう、といった部分は欠かせないと思います。

そして、いざそういう人を見つけたら、前述した3つの価値と6つのタブーをよく理解したうえで、まずはメールを送ってみることです。

私は基本的に自己紹介は時間のムダだと思っています。同じ時間を使うなら、お互いにとってもっと有益な話をしたほうがいいでしょう。

効率的なのがコンサル営業です。相手のニーズを聞いたうえで、自分の持っている能力を提供する。そのためには事前に相手のことを調べてくるし、アポイントの前に自社のことも知ってもらう必要があります。ちょっと手間はかかりますが、成功率は格段に高くなります。

私は、どれほど偉い人にメールを送るときも宛名は「様」ではなく「さん」としています。

メールのタイトルは「ポートフォリオ提供」でした。「1度に上昇志向が強く将来性のある人材5人に対してコンタクトを持つチャンス」と書いてありました。そのうえで「自分たちが本田様にとっていかに魅力的な投資対象であるかを示すので、アドバイスをいただいたり、お互いにとって価値のある継続的な関係を築きたい」などと書いてありました。これなら何を教えてあげればいいか一目瞭然なので、こちらも準備できます。

人とのつながりはタイミングが重要です。だからもし気があって約束をするのなら、その場で具体的に日時と場所まで決めてしまう必要があります。私の場合は「何日と何日が空いているので、この時間でどうですか」といくつか候補日を揚げ、すぐに相手に選んでいただくようにしています。

求めない限り、こちらからは話さない。求められたときだけ、出せるようにしておけばいいのです。

私は年齢やマインドが近ければ、できるだけ敬語を使わないようにしています。

とにかく、雰囲気を堅苦しいものにしたくなかったので、敬語と「さん付け」を禁止することにしました。「敬語を使った場合は飲む」というルールを作ったのです。

人と会うときは、私はできるかぎりホームを選ばせてもらっています。たとえば仕事なら、自分のオフィスに来てもらうこともよくあります。そのほうが、相手に私のイメージをより伝えることができるからです。自分がどんな人間であるか伝えやすいし、何をやっているかお分ってもらえます。

相手との間に信頼関係が築かれると、自然に「紹介」し合うという変化が起きてきます。つまり人間関係が「アプローチ」から「コミュニケーション」を経て、「継続」の段階に入ってくると、人脈が大きく拡大していく可能性が見えてくるわけです。ただそこに至までには、大きく3つのステップがあります。

  • 一対一で会う
  • 一対多で会う
  • 多対多で会う

まず最初はとにかくマンツーマンで会うことが基本です。お互いの共通点や志向やマインドを確認するためには、第三者を入れずにじっくり話をしたほうがいいのです。

思わず「紹介したくなる人」5つの条件

  1. 紹介を頼まない人
  2. コントリビューションベースの関係である人
  3. 相性が合う人
  4. やりたいことが明確になっている人
  5. アインドの温度差がない人

人と会うということは、自分の時間をそこに投資しているということです。

最大のポイントはできるだけ早い段階でコニュニケーションをとること。次回の約束でもいいですが、基本的にはまず何を置いてもお礼です。

しかし、何もリアクションがないと、誘ったことが迷惑だったか、つまらない思いをさせてしまったのかと不安になってきます。

人と会ったその日のうちに、電話で「今日はありがとうございました」とお礼を述べるのもインパクトがあります。

私はメールの返信は自分の返信が最後になるようにしています。

人脈の場合も、人数がある程度増えてきたら、1度リストアップしてみたほうがいいかもしれません。どういう人がいるか、どういう人を知らなかったか、どこが得意分野で、どこが少ないか。そんな自分の状況が把握できます。この作業は一年に1度でも行えば十分でしょう。データベースすら面倒でつくっていない私でも、この程度のメンテナンスならなんとかできます。また「この人は、こういうカテゴリーの仲間だ」などとグルーピングしてみると、今度は「この人とこの人を合わせればおもしろい」ということも見えてきます。頭の中では漠然と考えているより、書き出してみるほうが効果的です。

レバレッジネットワークのメリット

  • マインドが伝染していく
    • 参加者の方向性や温度、目標感が同じであれば、マインドがどんどん伝染していく
  • 具体的にイメージができる
    • 仲間の中で誰かが成功したり実現していれば、具体的にイメージを掴むことができます
  • 情報ノウハウを共有できる
    • 同じマインド方向性の仲間が集まり、それぞれが持つ情報やノウハウを提供すれば、全員がそれを共有することができます。しかも、その情報は加速度的にレベルアップしていきます
  • 人のつながりを共有できる
    • 「情報ノウハウ」と同様、同じマインド方向性の仲間の集まりなら、それぞれの人脈も共有することができます
  • 自動的に成長していく
    • 主催者が一つひとつに関わって、フォローをしなくても、化学反応のようにいろいろな仕事、プロジェクトが生まれていきます

会を有効なのにするための重要なポイントはフォーカスされたカテゴリーの人を集めていくことです。それによってある程度の人数が集まれば、人脈は放っておいても自然に膨らんでいきます。

最も気をつかわなければならないのが、メンバーの人選だ。知性や教養のレベルが一定範囲にある人間を集めることが肝要だ。そうでないと、有意義な議論にならない。