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第20講 積分の性質

実解析
  • 積分の和
  • 関数項の級数
  • 共通点のない集合列上の積分

成りたっていて欲しいなあ、という性質が成りたってるよねという証明が書いてある。

増加列の極限

0以上の値をとる単調増加列0 \leq f_1(x) \leq f_2(x) \cdots \leq f_n(x) \cdots \leqがあって、その極限がf(x)に収束するf(x) = \lim_{n \rightarrow \infty} f_n(x)であるとするときに\int_E f(x) m(dx) = \lim_{n \rightarrow \infty} \int_E f_n(x)m(dx)が成立する、というもの。

これを書き換えれば、\int_E \lim_{n \rightarrow \infty}f_n m(dx) = \lim_{n \rightarrow \infty} \int_E f_n(x)m(dx)と書けるわけで、これは後で出てくるルベーグの収束定理の形と非常によく似ている。でも、これは条件とかがきつい or 一般性がないバージョンなのかな?まあ、どっちにしろ積分と極限の交換可能性を感じさせるものですね。

ファトゥーの不等式

ファトゥーという名前をどっかで聞いたことがあるなーと思ったら昔やっていた。

ファトゥーの補題を再掲するとこういうものだった(P83)。

m(\cup^\infty_{n=1}A_n) < \inftyの時
m(\liminf_{n \to \infty} A_n) \leq \liminf_{n \to \infty} m(A_n) \leq \limsup_{n \to \infty} m(A_n) \leq m(\limsup_{n \to \infty}A_n)
が成立する。

測度の極限と極限の測度の大小関係を表わしたものだったよね。で、この定理を使ってものに次の重要な性質があった。

m(\cup^\infty_{n=1}A_n) < \infty、かつ、\lim_{n \to \infty}A_nが存在すればm(\lim_{n \to \infty}A_n) = \lim_{n \to \infty} m(A_n)が成立する。

ある条件下では、極限を取ったものの測度と測度の極限が一致するというやつ。

で、ファトゥーの補題はこの辺にしておいて、ファトゥーの不等式。ファトゥーの不等式は以下のようなもの。

関数列\{f_n(x)\}(n=1,2,\cdots)f_n(x) \geq 0を満たしているとする。この時\int_E \liminf_{n \to \infty} f_n(x)m(dx) \leq \liminf_{n \to \infty} \int_E f_n(x)m(dx)

ファトゥーの補題が測度の極限と極限の測度の大小関係を表わしたものだったに対し、ファトゥーの不等式は積分における極限と積分の大小関係を表わしたもののようだ。こっから、さっきみたいに条件付きで交換可能にするもの(=ルベーグの収束定理)への匂いがぷんぷんしてくる。

可積分関数

可測関数とかがあったけど、今回は可積分関数というものについて。可測関数f(x)をf(x) = f^+(x) - f^-(x)と分解する。この上で可積分関数は以下のように定義される。

可測関数f(x)に対して\int_E f^+(x)m(dx) < \infty,\int_E f^-(x)m(dx) < \inftyが成り立つとき、fをE上の可積分関数という。

分解したそれぞれの値が有限の時に可積分というのかな。

ちなみに可測関数のほうの定義は17講にあってf^{-1}([\alpha,\beta) \in \mathcal{B}となっていた。任意の半開区間で逆元がボレル集合体の要素である(=ボレル集合である)ような関数を可測関数と言っていたのを思い出してきた。

可積分関数の積分

可積分な関数だったら、積分の線形性や、区間で分割して積分することができるよねと言う話が簡単に書いてある。

ルベーグの収束定理

「増加列の極限」のところで条件付きで積分と極限の順序交換が出てきた。

で、さっきまで考えていた可積分関数において積分と極限の交換条件はどういうものか、を簡潔な形で記したのがルベーグの収束定理であるようだ。定理は以下のもの。

可測関数列f_n(x)(n=1,2,\cdots)は、f(x)に収束しているものとする。もし適当な可積分関数F(x)が存在して、|f_n(x)| \leq F(x) (n=1,2,\cdots)が成り立つならば、任意の可測集合E上で\int_E f(x) m(dx) = \lim_{n \rightarrow \infty} \int_E f_n(x) m(dx)が成立する。

これは書き直せば\int_E \lim_{n \rightarrow \infty} f_n(x) m(dx) = \lim_{n \rightarrow \infty} \int_E f_n(x) m(dx)となって、まさに積分と極限の交換条件となっている。で、言っていることはこんな感じでいいんだけど、条件についてちょっと考える。

「すべてのnに対して可測関数列f_n(x)の絶対値|f_n(x)|がある可積分関数F(x)で抑えられるのならば」というのが条件かな。F(x)がどういうものかが分かるかとかではなくて、存在することが言えればいいんだな。あーでも、例っぽいのが見たいかもだなー。これは。

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