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第19講 積分の基本定理

実解析

エゴロフの定理

前の講で各点収束と一様収束があって、可測関数が単関数で近似できるっていうのは各点収束だよねーという話があった。そんでもって、一様収束のほうが強い。

で、X上で一様収束していなくても、Xの部分集合Y上でなら一様収束しているよねという例も考えられて、その説明がP142に書いてある。

そうなってくると、関数列が各点収束していて、一様収束していないとき、一様収束している場所の測度はどうなっているんだろうか、と考えたくなってくるらしい。そんな疑問に答えを出してくれるのがエゴロフの定理というやつらしい。定理自体はこういうものであった。

有界な測度空間X(\mathcal{B},m)上で定義された可測関数列\{f_1,f_2,\cdots,f_n,\cdots,\}がfに各点収束しているとする。この時、任意の正数\epsilonに対して次の性質を満たす可測集合Hが存在する。
(i)m(H) < \epsilon
(ii)Y = H^c上で、n \rightarrow \inftyのときf_nはfに一様収束する。

この定理がさっきの「関数列が各点収束していて、一様収束していないとき、一様収束している場所の測度はどうなっているんだろうか」という疑問に答えてくれていて、m(X)のもとでなら一様収束をしない場所はいくらでも小さい集合に収めることができるよ、と言っている。

証明の流れはまた後で追うことにしよう。

エゴロフの定理の効果

前の講で可測関数は単関数で近似できる、っていうのがあったんだけど、エゴロフの定理を使うとそれを積分に持ち込んだようなことができるようになる。

m(X) < \inftyとすると、前の講であった通り\lim_{n \rightarrow \infty} \varphi_n(x) = f(x)という形で近似ができる。この収束に対してエゴロフの定理を使うと、任意の正数\epsilonに対して、ある可測集合Hが存在して、m(H) < \epsilonH^c上で\varphi_n(x)は一様にf(x)に収束している。このことから\int_X f(x) m(dx) = \lim_{n \rightarrow \infty} \int_X \varphi_n(x) m(dx)が成立する。limを積分の外にまで出せるというところに注目。

んーっと、たぶんこれが成立するとどういうすごいことができるのかが今一分かってないなー。

積分の基本定理

エルゴフの定理はXの測度が有限であるとか色々制限があったんだけど、その制約を外したのがこの積分の基本定理と呼ばれるもの。

f(x)を測度空間X(\mathcal{B},m)上の可測関数で、f(x) \geq 0を満たすものとする。単関数の増加列0 \leq \varphi_1(x) \leq \varphi_2 \leq \cdots \varphi_n \cdotsによって、f(x)はf(x)=\lim_{n \rightarrow \infty} \varphi_n(x)と表わされているとする。この時任意のE \in \mathcal{B}に対して\int_E f(x) m(dx) = \lim_{n \rightarrow \infty} \int_E \varphi_n (x) m(dx)が成立する。

過去の記録