基本近傍系と部分集合/第1加算公理と閉集合

前章の例っぽいところから入っている。

  • 距離空間を変えると収束しなかたり
  • 閉集合は点列の収束に関して閉じている集合であること

などが書いてある。

基本近傍系

近傍は(例えば距離を変えるとかで)たくさん考えることができる。なんだけど、全部ではなくて、その一部を考えて議論をしたほうがよい場合もあるらしい。あ、そういえばルベーグ積分の時も全部は考えていなかったな。

Xを位相空間とし、\mathfrak{U}(p),p \in Xをその近傍系とする。\mathfrak{U}_0(p) \subset \mathfrak{U}(p)で、\forall N \in \mathfrak{U}(p),\exists N_0 \in \mathfrak{U}_0(p);p \in N_0 \subset Nが成り立つとき、\mathfrak{U}_0(p), p \in Xを基本近傍系という。

日本語を解読しないと。基本近傍系は近傍系の部分集合であるということは分かるんだけど、どういう条件の部分集合なのかを理解する必要がある。

「pのどんな近傍Nに対してもN_0 \in \mathfrak{U}_0(p)が存在して、どんなN_0かというとp \in N_0 \subset NのようなN_0である。」といっている。N_0 \subset Nがカギか。どんなNに対しても部分集合であるようなN_0が要素であるような集合系を\mathfrak{U}_0(p)とするのか。例を見たほうが分かりやすかな。特に\mathfrak{U}_1(p)=\{B_{\frac{1}{n}}(p) | n=1,2,\cdots\}の例が分かりやすいと思う。どんなr>0に対しても十分大きな自然数N_0があって、という感じである。N_0のほうは何かあればよいことに注意(この場合は可算無限個あるわけだけど)。

こんな感じ。近傍全部じゃなくて、どんな近傍に対しても部分集合となっているような要素が存在する近傍系(日本語が長い。。。)について考えよう、ということである。

部分空間

位相と極限/点列の収束と閉集合

点列の収束

Xが位相空間の場合、Xの中の点列について収束の概念というものを考えることができる。

a_i \in X \, (i=1,2,\cdots)が点a_0に収束するとは、a_0の任意の近傍に対して、自然数Nが存在して、\forall n, n \geq N \Rightarrow a_n \in Uが成り立つことである。

が定義となっている。a_0のどんなに小さい近傍Uを考えたって、a_nはUに属しているというような状態を収束しているというようだ。

点列の収束を定義できたので、閉集合との関係について下のような定理が示される。

Xを位相空間、Aをその閉部分集合とする。a_n \in A \, (n=1,2,\cdots)がAの中の点列でa_0に収束するなら、a_0 \in Aが成り立つ。

ええっと、「位相空間の閉部分集合」というのがよく分かっていない。んー、とりあえず閉区間みたいなものと思っておくか。

最初の定理(最初は定義か)と次のやつの違いがぱっと見分からなかったんだけど、ちょっと分かった。最初のほうはa_0の収束する先については何も言っていなかった。だけど、Aを閉部分集合としておけば、収束先もAの中である、ということが保証できるということを言っているようだ。確かにAが開区間のようなやつだと収束した先は開区間から出てしまっているという例がいくらでもありますね。

近傍の言葉で点列の収束を定義したんだから、位相の入れ方(距離とか?)が変わると収束したりしなかったり、収束しても収束先が違ったりということが起こる。「ちょ、一つに収束してよw」という感じのとき、うれしい位相空間があってそれをハウスドルフ空間と呼ぶ。

位相空間Xの任意の2点x、yに対して、共通部分を持たないそれぞれの近傍が存在するとき、ハイスドルフ空間という。

証明は書いてないけど、そういうことができるんだということを押さえておく感じにしておくかな。

位相を比べる/連続写像と同相写像

単射、全射の付近は集合論でたくさんやったからいいとして。

連続性

連続であるとかはε-δ論法とかで書いてあるのが多いんだけど(この本でもあとで書いてある)、ここでは逆像と(近傍|開集合)を使って連続写像の定義がしてある。(近傍を使った)ローカルな定義は、

X,Yを位相空間とし、f:X \rightarrow Yを写像とする。このとき、fがa \in Xで連続であるとは、f(a)の任意の近傍Nでfによる逆像f^{-1}(N)が必ずaの近傍であることである。

となっている。点において、連続であるといっている。一方、(開集合を使った)グローバルな定義は

X,Yを位相空間とし、f:X \rightarrow Yを写像とする。このとき、fが連続写像であるとは、Yの任意の開集合Uでfによる逆像f^{-1}(U)が必ず開集合であることである。

となっている。こっちは連続写像である、といっている。

同相写像

同相写像の定義とかはこの辺によると

  • fは全射である
  • fは単射である
  • fは連続である
  • f^{-1}は連続である

とある。最後の逆写像も連続である、というのがでかい。同相写像が何か、というのを理解するより同相写像ではないものはどういうものかと理解したほうがたぶん早い。ここの問3.1.2のとかがそうだし、

@syou6162 既に解決してそうな雰囲気ですが、2点以上からなる集合の上の恒等写像を考え、定義域のほうに離散位相、値域のほうに密着位相を入れれば、片方向のみが連続な全単射が出来ますよ

http://twitter.com/H_H/status/1085597895

というのを教えてもらった。

近傍と開集合/ローカルな概念とグローバルな概念

前の章では開円盤の定義が与えられていた。「pから距離がrより小さい点全部の集合」というのをB_r(p)で表わした。p12付近では、前章で定義したような離散距離空間を考えてやると、"周り"という概念が拡張されてしまう感じになってしまう、ということが書いてあった。

近傍系の公理

とりあえずまず距離の色々な定義の仕方が書いてある。距離の公理さえ満たすならば、色んなものを距離として考えていいよ!!

で、そんな色んな距離を考えることができるんだけど、pの近傍となる集合は変わらない。「距離空間としては別の構造を与える2つの距離がまったく同じ近傍系を決める、すなわり、位相空間としては同じものを決める。」とある。ここが本質か。つまり、距離というものが具体的*1にどういうものか考えなくてもよい、それが位相空間。距離というものが抽象化されてしまったということだ。

そして、そんな集合X上の各点pに対して近傍全体の集合*2\mathfrak{U}(p)と表わした時に、次の4つの条件を満たすならばXを位相空間と読んで、それを\mathfrak{U}(p) \, (p \in X)の全体を近傍系と呼ぶ。

  1. U \in \mathfrak{U}(p) \Rightarrow p \in U
  2. U \in \mathfrak{U}(p), U \subset V \Rightarrow V \in \mathfrak{U}(p)
  3. U,V \in \mathfrak{U}(p) \Rightarrow U \cap V \in \mathfrak{U}(p)
  4. \forall U \in \mathfrak{U}(p), \exists U' \in \mathfrak{U}(p) ; \forall q,q \in U' \Rightarrow U \in \mathfrak{U}(p)

本にも書いてある通り、「\mathfrak{U}(p)」は「Uがpの近傍である」と読めれば最初の3つはよいと思う。最後のところもP16にある通り「任意のpの近傍Uに対して、pの近傍U'がある。どういうU'かと言えば、q \in U'ならばUがqの近傍であるようなものである」と考えればよい。明かに開集合の匂いがしているのでここではまだ立ち入らないほうが懸命かもしれないな。

開集合

ということで開集合。開集合は近傍のグルーバルな概念であるとか書いてある。位相空間Xの部分集合Uが次の条件を満たすとき、開集合という。
\forall p \in U,U \in \mathfrak{U}(p)
そして、集合論を勉強していた時にも示した開集合の基本的な3つの性質が書いてあった(p20)。

開集合による位相空間の定義

この本では「近傍系→開集合」という流れだが、逆に「開集合→近傍系」という流れでもいけるよね、ということでそっちの流れでも書いてある。こういう感じで対応関係が書いてあるのはいいですね。

*1:公理は決まっているけど

*2:集合の集合になっているよね

集合から位相へ/一般化と公理的展開

集合の付近はもう飛ばしつつ。

距離空間

まず、距離を公理ではなく、平面上での性質として考える。そして、これを思いきって公理として考えてしまう!!そうすることで考えられる対象をいっきに増やすことができるようになる。例1-1のような離散距離や、例1-3のような関数間の距離すら定めてしまうことができる。特に例1-3はすげーと思った。

集合Xの要素を閉区間[0,1]から実数への連続写像全体、すなわち
X = \{f| f:[0,1] \rightarrow \mathbf{R},\mbox{continuous}\}
とする(tex記法で日本語使えないのか)。Xの要素は写像であるということである。で、2つの連続関数f,g \in Xの距離d(f,g)
d(f,g) = \mbox{max} \{|f(x)-g(x)|x \in [0,1]\}
とするとこれも距離の公理を満たしている。こういう感じで平面だけではなく様々な集合に対して距離を考えられるようになるのである。すごい!!

ということで位相というのはなんか距離とかその周りというものを抽象化した概念である、という感じで書いてある。なんとかやっていけそうな気がする。あと、集合にこういう距離とかの概念を与えてやることを位相とか集合に構造を与える、みたいな言い方をするようである。

の距離と位相

距離空間とか位相を勉強するということになったんだけど、id:witchmakersと読む本で勉強することにする。

集合・位相入門

集合・位相入門

P137くらいから適当に読んでみる。

ええっと、最初の付近のところで、位相空間というのは一般的に開集合系を用いて定義する、と書いてあるんだけど、いきなりそれはあれだから、ユークリッド空間の位相についてまず考えるそうだ。

で、距離に関する定義がつらつらと書いてあって、いろんなところで見るシュワルツの不等式が登場する。

R^kの部分集合の内部(開核)、外部、境界

最初に長方形に対して、直感的な内部とか境界の説明がしてある。その後、厳密な定義(P140)が与えてあって、まず球体の概念について定義されている。

aをR^nの一つの点、\epsilonを1つの正の実数とするとき、集合\{x | x \in R^n,d(a,x) < \epsilon\}を、aを中心、[\epsilon]を半径とするR^nの球体と言うらしい。で、これ以降、球体をB(a;\epsilon)で表わすらしい。

MをR^nの一つの与えられた部分集合とする。R^nの点aに対して、適当に正数\epsilonをとればB(a;\epsilon) \subset Mが成立するときにaをMの内点と言うらしい。書きくださないとちょっと分からなくなってくる。Bってのはaとの距離が\epsilonより小さく、R^nの要素であるものの集合であるから、それがMの部分集合になっているということか。つまり、Mはaを中心とする球体を含んでいる(見方を変えれば、aに十分近いところの点はすべてMに属している)と言いなおすことができる。

で、Mの内部(開核)というのが説明してある。Mの内点全部の集合のことだそうだ。open kernelとも言うらしく、M^oとかM^iとかでも表現するらしい。

この内点の補集合としてMの外点というものが与えられている。aに十分近いところの点がすべてMに属していないとき(「どこかは属しているけど、どこかは属している」というのはなし)、aをMの外点(M^e)と言うらしい。